後遺障害1級 | 交通事故弁護士相談ホットライン

後遺障害1級

後遺障害等級認定において、後遺障害1級と認定されるための条件等についてご紹介します。

1.後遺障害1級と認定されるための条件

後遺障害1級と判断されるのは、通常の社会生活が困難となる程度の後遺障害が残ったようなケースです。労働能力喪失率は、100%です。

後遺障害の部位や症状が次の表に該当する場合には、後遺障害1級と判断される可能性があります。

等級 後遺障害の部位・症状等
第1級 1号 両眼が失明したもの
2号 咀嚼及び言語の機能を廃したもの
3号 両上肢をひじ関節以上で失ったもの
4号 両上肢の用を全廃したもの
5号 両下肢をひざ関節以上で失ったもの
6号 両下肢の用を全廃したもの

1-1.後遺障害1級1号

後遺障害1級1号は、「両目が失明した」という場合に認定されます。例えば、両目の眼球を失ったときや、両目で明暗を弁じ得ない又はようやく明暗を弁じ得るような症状が「失明」にあたります。具体的には、矯正視力が0.01未満である場合には、後遺障害1級1号と認定されています。

1-2.後遺障害1級2号

後遺障害1級2号は、「咀嚼及び言語の機能を廃した」という場合に認定されます。例えば、咀嚼機能に関しては、流動食以外が自力で食べられないような状態であれば、後遺障害1級2号と認定されます。

言語機能については、以下のように分類される子音4種類のうち3種以上が発音できない状態であれば、後遺障害1級2号に該当することとされています。

子音の種類 子音の内容
口唇音 ま行音、ぱ行音、ば行音、わ行音、ふ
歯舌音 な行音、た行音、だ行音、ら行音、しゅ、し、ざ行音、 じゅ
口蓋音 か行音、が行音、や行音、ひ、にゅ、ぎゅ、ん
咽頭音 は行音

後遺障害1級2号に認定されるのは、咀嚼機能と言語機能の両方に障害が残った場合です。いずれか一つの後遺障害である場合には、後遺障害3級2号に該当することとなります。

1-3.後遺障害1級3号〜6号

後遺障害1級3号から1級6号は、手足の後遺障害が残っている場合に認定されます。後遺障害の程度に応じて、3合から6号のいずれであるか判断されます。

後遺障害1級3号は、「両上肢をひじ関節以上で失った」場合です。要するに、両腕を根本から肘までの間で切断したようなケースが想定されています。

後遺障害1級4号は、「両上肢の用を全廃」した場合です。3号のように物理的に両腕が失われていないが、肩から下の腕が全く機能しないときや可動域が10%以下となると4号に該当する可能性があります。

後遺障害1級5号は、「両下肢をひざ関節以上で失った」場合です。両足を根本から肘までの間で切断したようなケースが5号に該当します。

後遺障害1級6号は、「両下肢の用を全廃」した場合です。5号のように、物理的に両足を失ってはいないが、股・膝・足関節全体が完全に麻痺して機能しないときや、可動域が10%以下に制限されているときには、6号に認定されます。

1-4.介護を要する後遺障害

上記とは別に、介護を要する後遺障害について後遺障害1級に認定されることがあるのは次のような症状です。基本的には、上で挙げた一般的な後遺障害1級よりも重い症状ということになります。

等級 後遺障害の部位・症状等
第1級 1号 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
2号 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの

介護要する後遺障害で1級に認定される診断名としては、いわゆる「植物状態」である遷延性意識障害、高次脳機能障害、脊髄損傷などがあります。

2.後遺障害1級の慰謝料

交通事故の慰謝料の金額には、自賠責保険基準、任意保険会社が各社独自に定める任意保険基準、弁護士会基準という3つの基準があります。

このうち、後遺障害1級に認定された場合の慰謝料額について、公表されている自賠責保険基準と弁護士会基準による場合は次のとおりです。弁護士に依頼した場合には3つの基準のうち最も高額となる弁護士会基準に基づいて相手に請求します。

基準 慰謝料額
自賠責保険基準 1150万円
弁護士会基準 2800万円

上記とは別に、介護を要する後遺障害1級に認定された場合の慰謝料は以下のとおりです。

基準 慰謝料額
自賠責保険基準 1600万円
弁護士会基準 2800万円

また、介護を要する後遺障害の場合には、家族にも相応の負担が発生しますので、本人だけでなく近親者にも慰謝料が認められることがあります。

このほか、介護のために自宅や車両を改造したり転居したりした場合には、改造費用や転居費用なども加害者に請求できることがあります。